Description
雲流の朝 高野山根本大塔(281) 1973年
元旦の朝、前日来の冷え込みで、霧が立ち込めていると確信し、高野山を囲む山の一つの弁天岳の中腹まで登った。連なる山々の中に雲流がたなびき、真言密教のシンボルである、壇上伽藍の根本大塔が浮かびあがった。かつて女人禁制の時代は女性は高野山に入ることは許されず、八葉の峰から見渡すことしかできなかった。
そんな、いにしえの人々の思いを想像しながらシャッターを切った一枚。その後の都市化の波は、高野山にも押し寄せ、年々、このような朝霧に包まれる日が少なくなってきた。
また新しい建造物によって、この風景を目の当たりにすることはいまや不可能である。
※ 永坂嘉光作品は世界共通限定エディション(ナンバリング)となっており、とても貴重な作品です。海外有名ギャラリーでの販売も同時に行っているため、売切れ次第、販売を終了させていただきます。
※ 価格には送料、フレーム代が含まれます。
※ サイズは基本的な印画紙サイズです。作家の意図や図柄によって異なる場合があります。