説明
ライラトル・ガドルの礼拝 メッカ サウジアラビア 1995年
断食月(ラマダーン月)の27日目、夜を徹して行われる礼拝。この写真こそ野町を世界的に知らしめた一枚と言える。いままで異教徒の立ち入りなど考えられなかったメッカ・カアバ宮殿での聖なる礼拝を、世界で初めて撮影したのだ。
預言者ムハマンドの生地であり、アッラーのシンボルカアバ宮殿があるメッカは、全世界のムスリム(イスラーム教徒)の精神的中心地だ。世界中からの信者が、夜を徹して礼拝し、宮殿を反時計回りに7周するタワーフの行。
野町は「あらゆる方向から集中してくる祈りの気配に向かって10秒以上の長時間露光をかけている」と語る。地上96mのミナレット(尖塔)から100万人の祈りを俯瞰(ふかん)したとき、自分が立っているのは「神の視座」ではないかと野町は畏怖したという。
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